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ネーミングを開発する
手順とコツ
6 ネーミング案の選考

選び出したキーワードや造語したネーミング案をチェックリストで絞り込みます。 「言いやすい」「聞きやすい」の語感については個人差があり評価が難しいところですがネーミング案を実際に声に出して読み上げて判断します。

ネーミングのチェックリストの基本

 ・意味 コンセプトをわかりやすく表現しているか。
 ・伝達 受取り側にコンセプトが伝わるか。
 ・永続 流行に左右されていないか。
 ・読み 語感が良いか、発音しやすいか。
 ・表記 アルファベット表記とカタカナ表記に差がないか。
 ・聞く 語感が良く、別の言葉と誤解されないか。
 ・憶え 文字数が少ないか。
 ・見る 視覚化したときのデザイン性。
 ・印象 印象に残りやすいか。目立つか。
 ・悪い 悪い意味やイメージはないか。
 ・類似 他の商品名と類似性はないか商標検索で確認する。

評価の方法

1.社内でアンケートを実施する。

コストがかからない。新製品情報が外部に漏れにくいという利点があります。 注意する点はターゲットに近い社員を集めることです。20歳代の女性をターゲットにするネーミング調査に 50歳代の人が多い集団でアンケートを実施しても資料としての価値は少なくなります。 集計するときは性別、年代別にクロス集計し判断材料にします。 また上司へのバイアスを避けるため回答者の名前は伏せることも大切です。

2.外部の人の意見を参考にする。

自社で開発したネーミング案が自画自賛になっていないか。 消費者にとって本当にわかりやすいネーミングになっているのかを検証するために 数人のモニターを集めフリートークの中でネーミングを評価してもらう方法もあります。人数は少なくても 貴重な客観的な評価を得ることもあり、日ごろから自社製品のモニターグループを育成している企業もあります。 また、言葉に高感度なコピーライター、作家、落語家など言葉や感性を職業にしている人たちの意見を求めるなどの方法もあります。

3.専門の調査会社でイメージ調査する。

予算があるなら外部の調査専門会社にイメージ調査を依頼すると貴重な判断資料が手に入ります。 注意する点はサンプル数が少ないと偏りのあるデータになり、サンプル数を多くすると高額な費用が必要です。 さらに新製品の情報が外部に漏れないようにする配慮が必要になります。

以下、事例を紹介します。
小型電動塗装機のネーミング候補9点を呈示し、消費者がどのような評価をするかを把握し決定の資料とする。
・コンセプト:手軽に、早く、美しく塗ることができる新しい塗装機
・サンプル数:50件
・調査対象者:男性 35歳~55歳 一戸建居住者
・調査地域 :関西
・アンケート方法:商品を呈示し特徴説明後、回答用紙に記入。
・調査ネーミング案:9案
・SD法(Semantic Differential Method)で実施

●アンケート集計結果(n=50)

SD法によるアンケート結果表

●因子分析(因子回転法:バリマックス法)(n=50)

ネーミングイメージ因子分析図

●最終案の決定

新製品で知名率の低い商品というポジショニングなので「商品の特徴が良く分かる」「陳列棚で自己主張できる」を 判断基準に、「わかりやすい」の因子得点の高い「ハンディペインター」または「ハンドペインター」の2案が有力案に。 最後に商標登録を確実にするため識別性を考慮して「ハンディペインター」に決定。